なぜエリック・ゴードンに注目しなければいけないのか


強者、

 

エリック・ゴードン(ヒューストン・ロケッツ)。

Instagram(Eric Gordon@officialeg10)https://www.instagram.com/p/BXgcf05HyMg/?hl=ja&taken-by=officialeg10

 

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・Sixth Man of the Year!!

このオフにクリス・ポールが新加入し、NBAに衝撃を与えたヒューストン・ロケッツ(55勝27敗)。レギュラーシーズンMVP候補にも選ばれたエースのジェームズ・ハーデンを筆頭にロケッツはウエストの強豪としてすっかり定着した。クリスポールとジェームズハーデンのデュオに熱い視線が送られる一方で、今シーズンはシックスマン賞を獲得したエリック・ゴードン(Eric Gordon)も試合の見物に数えてほしい。

 

昨オフにロケッツと新しく4年の契約を結んだシューティングガードのエリックゴードン(193センチ)は2017-18シーズンでNBA10年目を迎える。2011-16年まで所属したニューオリンズ・ペリカンズでは怪我に苦しんだ年が多く、そのポテンシャルを発揮する機会に恵まれなかった。しかし、ロケッツでの1年目となった昨季はルーキーシーズンの78試合に次ぐ75試合に出場し(うち15試合で先発)、チーム55勝の原動力となった。

 

スタッツ的には平均31.0分、16.2得点、FG成功率40.6%(5.5-13.5)、3P成功率37.2%(3.3-8.8)、FT成功率84.0%(2.0-2.3)、2.7リバウンド、2.5アシスト、1.6ターンオーバーを記録。ヒューストンの選手では初となるシックスマン賞に選出され、最優秀コーチに選ばれたマイク・ダントーニHCと共に嬉しいニュースとなった。

 

カイリーvsゴードン!(2分31秒)

 

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2016-17シーズンは28歳のエリックゴードンがシューターとしてNBA史に刻まれたシーズンだ。1試合当たりの3P試投数8.8本はキャリアハイとなり、ステフィン・カリー(10.0)、ジェームズハーデン(9.3)に次いでリーグ3番目に多かった。ゴードンが昨季合計661本放ったスリーは1シーズン当たりの歴代3P試投数で5位となり、その内成功した246本は歴代12位に相当するものとなった。ハーデンの脇を固めるセカンドスコアラーとして活躍し、1試合当たりチームトップの3.3本のアウトサイドを沈めた。これはスプラッシュブラザーズ(ステフィンカリー4.1本、クレイ・トンプソン3.4本)に追随するレベルで、リーグ3番目に多い。彼はスリーポイントコンテストでも優勝している。

 

ロケッツの課題はMVP級に成長を続けるジェームズハーデンの周りをいかに厚く構築できるか、という点だった。それにはハーデンがいない間でもチームのオフェンスクオリティを保てるロスターを揃えれるかどうか、というのがポイントとなる。以下の表はハーデンがコートにいる間のロケッツのネットレイティング(onNET)とコートにいない間のネットレイティング(offNET)、そしてシーズンの勝ち星数である。

 

シーズン onNET offNET 勝数
16-17 +6.3 +2.8 55
15-16 +1.2 -5.3 41
14-15 +5.8 -2.6 56
13-14 +7.6 +0.5 54
12-13 +2.7 +4.9 45

NBA.comより

※ネットレイティング:オフェンシブレイティングとディフェンシブレイティングの差。プラスであるほど良い。強力なオフェンス力を持つハーデン場合、彼がコートにいる間はチームのオフェンシブレイティングが高いためonNETは高い(攻>>>守、差がプラスに大きい)。逆に、彼がコートにいない間はチームのオフェンシブレイティングが低いためoffNETは低い(攻<<<守、差がマイナスに大きい)。offNETがプラスなほど層が厚い(ハーデンがいなくてもなんとかやっていけるよという状態)。

 

オフェンシブレイティング:チームの100ポゼッション当たりの得点指標。

ディフェンシブレイティング:チームの100ポゼッション当たりの失点指標。

 

ハーデンがプレーしていない間最もチームのクオリティが高かったのは、彼がオクラホマシティ・サンダーからヒューストンに移籍した年の12-13シーズンとなった。offNETが+4.9を記録しているその年はチャンドラー・パーソンズのブレイクやパーソンズとジェレミー・リンが怪我なくほぼ全試合に出場したこと、シックスマンのカルロス・デルフィーノが良かったりと選手層は厚かった。

 

次に選手層が厚かったと読み取れるのはoffNETが+2.8をマークした昨季。これはハーデンに対するオフェンスの依存度が12-13シーズンよりも格段に高くなっているにも関わらずプラスを残している点で特筆すべき数値だと思う。キャリアハイの平均29.1得点、11.2アシストを記録したハーデンがいなくてもチームは上手く回っていたことが読み取れ、シックスマンのエリックゴードンがシューターだけでなくドライブインから得点を重ねてセカンドユニットを牽引していたことが上手く回った要因の1つと考えられる。

 

ハーデンは15-16シーズンも平均29.0得点の活躍をしているが、彼がコートにいない間の層が頼りなくoffNETは-5.3をマーク。勝数も41勝にとどまり、ケミストリーも含めてスター選手を有するチームの作り方の難しさが浮き彫りになっていた。昨季はシックスマン賞のゴードンを先頭にライアン・アンダーソンやパトリック・ビバリーも好調を維持し、良い布陣だったと言える。ちなみに、56勝している14-15シーズンはこの5年の中で圧倒的にチームディフェンスが良かった年で、ハーデン不在の間オフェンスはがた落ちだったが守りが良い分上手く勝利を引き寄せたのだろう。攻め勝つスタイルのロケッツにとっては少し特殊なシーズンであったように思える。

 

おおー!(46秒)

 

絶対的なエースが1人の場合、そのエースの活躍を土台として、チームの勝敗をその他の選手が握っているとしたらそれは良いチームの例だと思う。昨季のロケッツで言えばエースはハーデンになり、その他の選手はゴードンとなる(チームによってはその他の選手は複数になるかもしれない)。事実、ゴードンのアウトサイドが入り始めるとロケッツの勝機がグッと近づく。昨シーズンに彼が4本以上のスリーを成功させた試合はプレーオフ含め32試合あるが、その内訳は28勝4敗と興味深いものとなっている。また、ゴードンが15得点以上取った46試合の内訳も38勝8敗と驚異的なものだ。

 

ここから示唆されるものは、ごく簡単に言うならば、ハーデンが平均29得点、11アシストレベルの活躍をしたとき、勝利の鍵を握るのはゴードンだということ。ゆえに、今シーズンのエリックゴードンには特に注目していきたいのだが、クリポがやってきた!

 

これは非常におもしろくなりそう。なぜならゴードンがNBA最高のスポットアップシューターになる可能性があるからだ。ハーデンのアシスト数はリーグ1位の11.2本、ポールはリーグ4位の9.2本を記録しており、スポットアップシューターのゴードンが得るシュートチャンスは激増するかもしれない。キャッチアンドシュートに関してはクレイトンプソンがリーグトップで、ゴードンはその2、3番手という感じだが、常にコート上にリーグを代表するパサーがいる今季のロケッツであれば、ゴードンが最高のシューターとして躍り出ても不思議ではない。

 

2年連続のシックスマン賞も十分あり得るゴードンは怪我だけが心配。昨季は2017年に入ってから足首の痛みで合計7試合を欠場しており、シーズン後半はシュートの勢いが落ち着いた感じだった。今シーズンはどうなるか、楽しみ!

 

~付録~シーズン別ロケッツの1試合当たりアウトサイドのデータ

カッコ内はリーグでの順位

シーズン 3P成功数 3P試投数 成功率 勝数
16-17 14.4(1) 40.3(1) 35.7(15) 55
15-16 10.7(3) 30.9(2) 34.7(19) 41
14-15 11.4(1) 32.7(1) 34.8(14) 56
13-14 9.5(1) 26.6(1) 35.8(16) 54
12-13 10.6(2) 28.9(1) 36.6(9) 45
11-12 7.2(10) 20.2(10) 35.9(9) 34
10-11 8.3(6) 22.5(4) 36.7(9) 43
09-10 7.9(5) 22.4(4) 35.1(15) 42
08-09 7.6(6) 20.2(6) 37.5(10) 53
07-08 7.1(10) 20.8(7) 34.2(26) 55
06-07 8.6(2) 23.1(3) 37.2(5) 52

NBA.comより

 

アウトサイドからの攻撃がトレンドになる以前からスリーは文化として浸透しており、ハーデンがやってきて以降(2012-)は特にそれが顕著。昨シーズンの1試合当たりのアテンプト40.3本は2番目のキャブスの33.9本を大きく引き離す本数であり、ロケッツが1試合当たり87.2本放つFGの半分近くを占める。半端ない。

 

シーズンハイ31得点!(4分26秒)

 

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