なぜブラッドリー・ビールはオールスターレベルと言えるのか


駆けあがれ!

 

ブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)。

Instagram(Bradley Beal@bradbeal3)https://www.instagram.com/p/BXoXWI6AWbs/?hl=ja&taken-by=bradbeal3

 

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・突破

スコット・ブルックス新HCのもと、ジョン・ウォールとブラッドリー・ビール(Bradley Beal)のデュオが進化を続けるワシントン・ウィザーズ(49勝33敗)。平均23.1得点、10.7アシストを記録したポイントガードのジョンウォールがチームの音頭を取る一方で、相方のブラッドリービールもそれに引けを取らないレベルで急成長を見せている。

 

2017-18シーズンでNBA6年目を迎えようとしているシューティングガードのビールは、これまで手首や足、肩など何かと故障しがちなイメージで、実際レギュラーシーズンの4分の1は毎年欠場していた。2012年ドラフト3位のポテンシャルを開花させることができず、現状維持という感じが続いていたが、昨オフに5年1億2800万ドルのマックス契約をウィザーズと結ぶなど昨シーズンは一つの勝負所となっていた。

 

結論からいえば、彼は壁を突破した。怪我の影響を最小限に抑え自己最多の1シーズン77試合で先発し、平均34.9分、23.1得点、FG成功率48.2%(8.3-17.2)、3P成功率40.4%(2.9-7.2)、FT成功率82.5%(3.7-4.4)、3.1リバウンド、3.5アシスト、1.1スティール、2.0ターンオーバーを記録。

 

平均出場時間(34.9)、得点(23.1)、FG成功率(48.2)、FT成功率(82.5)、アシスト(3.5)でキャリアハイをマークし、昨シーズンと比べて1試合当たりの得点が17.4点から大幅にアップ。加えて、スリーの試投数が昨季合計271本から2倍以上の552本になったにもかかわらず成功率が38.7%から40.4%へと向上した。ターンオーバーの数も3年連続1試合平均2.0本にまとめるなど、上出来のシーズンといって良いと思う。

 

おお!(36秒)

 

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196センチのブラッドリービールは自身の故障しがちなイメージを、たった1年のパフォーマンスによってスターのポテンシャルを想起させるレベルにまで変化させた。昨シーズンの開幕前まで彼が30得点以上を記録した試合はキャリア合計5試合しかなかったけれども、昨季は13試合でそれを達成し、そのうち40得点越えが4試合あった。ウィザーズの点取り屋と言えばこれまではウォールだったが、ビールがチーム最高のスコアラーになる日もそう遠くない。

 

彼のオフェンスのインパクトは数値にもはっきりと示されている。OBPM(Offensive Box Plus Minus、リーグ平均と比べた100ポゼッション当たりの得点差)はキャリアハイの+4.5ポイントをマークしており、+4.5ポイント以上を記録したガードの選手は以下の12人しかいない。

 

選手 OBPM
Rウェストブルック +10.9
Jハーデン +8.7
Iトーマス +8.7
Sカリー +7.8
Cポール +7.8
Kロウリー +7.1
Mコンリー +7.1
Dリラード +6.4
Jバトラー +5.8
Kウォーカー +5.3
Kアービング +4.8
Bビール +4.5

BASKETBALL-REFERENCEより

 

考えて見てほしい。上記のメンバーの中で昨季オールスターに選ばれていないのはメンフィス・グリズリーズのマイク・コンリーとポートランド・トレイルブレイザーズのダミアン・リラードしかいない(9年連続オールスターのクリポは怪我だったため例外とした)。さらに、ブラッドリービールはこの12人のメンバーの中で最も若い24歳。まだまだ伸びる要素があるビールだけに、オールスターも含めてそのポテンシャルは青天井と言えるだろう。

 

16-17ショットチャートをみると、そこから感じ取れるのは希望だけだ。

 

 

もちろん、自身3度目となった昨季のプレーオフでは13試合に出場したものの、レギュラーシーズン好調だったスリーが28.7%に抑えられているので、レギュラーシーズン以上のパフォーマンスをポストシーズンでは今後示していく必要はある。

 

そして、今後伸びる要素としてアウトサイドはまだ開拓が可能だ。15-16シーズンのビールはオフェンスで2秒以上ボールに触れている割合が54.6%だったが、昨季は45.2%に減少した。スコットブルックスHCのもとビールのシュートチャンスは増加しているのにも関わらずこれは興味深い点だ。おそらくこれは彼のアウトサイドのアプローチがキャッチアンドシュート中心になっていることが1つの要因と思われる。

 

ブラッドリービールは昨シーズンに1試合平均7.2本のスリーを放っているが、そのうち4.8本がキャッチアンドシュートになっており成功率も42.1%と高い。これが彼の成長を後押しすると同時に、よりシューターライクな選手として認識させるには十分なものとなっていた。

 

逆にプルアップによるスリーは7.2本のアテンプトのうち2.2本にとどまり、その成功率は36.7%とややインパクトに欠けるものとなっている。ゆえに、彼の次のステップはここだと思う。昨季はジョンウォールのドライブからのキックアウト->ビールのキャッチアンドシュートが良く効いていた印象だが、ビール自らハンドリングを駆使してスペースを作り出し、スリーを決めることができればこの先トラップに引っかかることも少なくなるのでいいと思う。加えて、ウォールが出ていない間でも、彼のアシストに頼ることなくスリーが打てればそれに越したことは無い。

 

ビールは1試合平均17.2本のFGを打っており、これはジョンウォールの18.4本に次ぐ本数であるが、いよいよ彼がチーム最多のショットを打ちウィザーズを牽引するスコアラーになるときが来ていると思う。シュートの成功率をみても(FG成功率48.2%、3P成功率40.4%)そのキャパシティは十分あるだろう。

 

課題となっているディフェンスも17-18シーズンは期待が持てそうだ。

 

シーズン DR チーム平均
15-16 105.2 103.6 +1.6
16-17 106.5 106.9 -0.4

NBA.comより

※DR:ディフェンシブレイティング、その選手が出場している間の100ポゼッション当たりのチームの失点指標。

 

ディフェンシブレイティングだけを見てしまうと悪くなっているが、この場合ウィザーズ全体でディフェンスがどうなっているかも加味した方がより正確だ(ディフェンスに差があるため)。その結果昨季の彼はチーム平均よりも若干良いディフェンスを見せていることが分かる。

 

また、ブラッドリービール個人のディフェンス力にフォーカスしてみると、

シーズン 被FG% リーグ平均
15-16 44.7 43.6 +1.1
16-17 45.0 44.6 +0.4

NBA.comより

※リーグ平均はシューティングガード全体での被FG成功率の平均。

 

どうだろう。まだリーグ平均を下回るタイトなディフェンスというわけではないが、キャリア最多の77試合、平均34.9分出場していながら確実にリーグ平均並みのディフェンス力を付けてきている。良い兆候。

 

ほとんどの試合に出場しただけでなく、5年目のシーズンに弾みをつけたブラッドリービールはどんな成長をしていくのか楽しみだ。ウォールとビールのコンビを一段上のステージに上げたスコットブルックスHCの腕もすごいと思う。17-18シーズンこそウィザーズに注目したいところ。

 

キャリアハイ42得点!(4分35秒)

 

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