ニックスはデリック・ローズによってどう変化したか


キレのあるドライブが印象的な、

 

デリック・ローズ(ニューヨーク・ニックス)。

Photo by Mike Ehrmann/Getty Images(http://sports.yahoo.com/nba/search/derrick+rose/gallery/im:urn:newsml:sports.yahoo,lego:19780928:top,photo,057efcaa-3726-331d-9d51-083298b0cb88-l:1)

 

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・デリックローズ

毎年チームの立て直しを図るもなかなか実を結ばないニューヨーク・ニックス。今季は11月の半ばに3勝6敗でスタートダッシュに失敗したかと思いきや、12月の半ばには14勝10敗と持ち直した。そのまま好調をキープするかに見えたものの、その後6連敗などもあって現在イースト11位の17勝20敗と黒星先行。大物ガードのデリック・ローズ(Derrick Rose)をそれまで7年在籍したシカゴ・ブルズから新しく迎えながらも、ニックスはいまだ不安定なシーズンを送っている。

 

NBA8年目28歳のデリックローズは2008年のドラフト1位でシカゴ・ブルズに加入し、3年目の2011年には81試合に出場して史上最年少(当時22歳)でのシーズンMVPを獲得。平均25得点、7.7アシスト、4.1リバウンドをマークしたその年には、2000年代のブルズでは最高となる62勝20敗の原動力となり、強豪ブルズに無くてはならない選手としてチームを牽引した経験を持つ。その後は、不幸にも度重なる故障で”全盛期”のプレーは影を潜めることになった。

 

今季は腰の痛みにより4試合の欠場があり、その他の33試合で先発。平均31.9分、17.3得点、FG成功率44.3%(6.9-15.6)、3P成功率24.5%(0.4-1.5)、FT成功率85.8%(3.1-3.6)、4.5アシスト、3.9リバウンド、2.4ターンオーバーをマークしている。

 

これぞ!!(42秒)

 

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・オフェンシブに

デリックローズがニューヨークへ移籍したことによってニックスはどのように変わったのだろうか。端的にいえば、その最大のインパクトは攻撃的なオフェンスにあると思う。デリックローズがコートにいる間のオフェンシブレイティング(100ポゼッション当たりの得点)は108.1ポイント、逆に彼がコートにいない間のニックスのオフェンシブレイティングは99.3ポイントになり、その差はなんと8.8ポイント。カーメロ・アンソニー(7.9)、クリスタプス・ポルジンギス(-1.6)、コートニー・リー(3.4)、ジョアキム・ノア(0.1)、ジャスティン・ホリデイ(-2.3)、ブランドン・ジェニングス(-5.6)と比べても、ローズほどニックスのオフェンスに貢献している選手はいない。チーム全体のオフェンシブレイティングも昨季からパワーアップ(102.0 -> 104.5)した。

 

さらにローズのオフェンスに焦点を合わせると、1試合当たりのドライブの本数が増加し、ダイナミックなペネトレイトを多く見るようになった。彼の今季1試合当たりのドライブ数はリーグ10位の10.2本となっており、彼の過去3シーズンと比較して(2015-16:8.9本、2014-15:7.2本、2014-13:7.4本)最も多い。デリックローズの代名詞ともいえるバスケットに鋭くアタックするプレーが多くなったということは、それだけ故障の影響もなくなってきたということだろう。昨シーズンの1試合当たりにおけるニックスのドライブ数は15.5本だったが、今季は22.4本に急増。ドライブ数が合わせて5.7本だったホセ・カルデロンとジェリアン・グラントからデリックローズに代わったのが大きな原因とみる。

 

これ決まってれば最高だったのに…(49秒)

 

・ローズに求められること

怪我後としては最も良いシーズンを送っているローズには、一方でいくつか懸念すべき材料もある。それはドライブの回数が多い割にはFTアテンプトが少なく、かといってパスやアシストが多いというわけではないことだ。ドライブによるチャンスを活かしきれていないともいえるかもしれない。1試合当たり10本以上のドライブをしている10人(ローズ他、ゴーラン・ドラギッチ、アイザイア・トーマス、デニス・シュローダー、ラッセル・ウェストブルック、ジェームズ・ハーデン、ジョン・ウォール、エリック・ブレッドソー、ダマー・デローザン、ジェフ・ティーグ)の中で、ローズのドライブを通して行う各プレーの順位は以下の通り。

 

ドライブから、

FGアテンプト(3位、6.1本)

FG成功率(5位、53.5%)

FTアテンプト(7位、2.2本)

FT成功率(5位、87.5%)

パスへつなぐ確率(10位、25.6%)

アシストへつなぐ確率(10位、6.0%)

※NBA.comより

 

FGアテンプトが高い一方で、FTアテンプトやパス・アシストへつなぐ点においては消極的だ。ローズはニックスに欠けていたドライブのオプションを持ち込むことに成功しているため、フルにそのプレーを活かしてほしいところ。どれだけ鋭く切り込んだとしてもファウルを誘うことができなければプレーは止まらない。ゴールできれば問題ないが、外れたり、ターンオーバーが生じれば速攻から反撃をくらう可能性は高い。ローズはコンタクトを避けるようなショットも上手いのだが、フリースローラインに立てるようなドライブが増えると一層良いと思う。

 

パスやアシストに関しても同様で、ポルジンギスやコートニーリー、ランス・トーマスなどが構えるアウトサイドへもっと散らばした方が良いと思う。ニックスの3P成功率は36.6%(リーグ10位)と悪くないので、ドライブの際にアウトサイドを取り入れたプレーができるとオフェンスにリズムがついていきそう。

 

ニックスにはカーメロやポルジンギスといったスコアリング能力に長けた選手がいるため、常にローズがベストスコアラーである必要はない。むしろ、MVP時代を彷彿させるような切れ味のあるドライブが戻ってきたからこそ、いかにそのプレーで最も効果的なオフェンスをつくり出せるかが勝利のカギになると思う。

–ローズのプレーはどれも楽しいのでニックスでも活躍を期待!!

 

シーズンハイ30得点ハイライト!(4分11秒)

 

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