急成長カワイ・レナードの15-16シーズンとプレーオフ


急進、

 

カワイ・レナード(サンアントニオ・スパーズ)。

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Photo by Jason Miller/Getty Images

 

カワイ・レナードの進化が止まらない  

2011年にNBAに来てから今季でスパーズ5年目になるそのスモールフォワードは初めてのオールスターを経験し、2年連続の最優秀守備選手にも選出。’シーズンMVP’の言葉もフィットし始めてきたが実際は…

ビッグスリー時代を経て新たな局面に突入しつつあるスパーズからエースのレナードをピックアップする。

 

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1、最高のレギュラーシーズン

2、レナードvsグリーン

3、レナードvsカリー

4、プレーオフにて

 

フランチャイズ記録の67勝15敗(勝率81.7%)でレギュラーシーズンを終えたサンアントニオ・スパーズ。NBA新記録となる73勝9敗(勝率89%)を達成したゴールデンステイト・ウォリアーズによってその記録の凄さには霧をかけられてしまったが、考えようによってはウォリアーズと”たった”6勝の違いしかないというのは驚くべきことだ。また、4月10日にウォリアーズに敗戦するまで開幕ホーム39連勝のNBA新記録を樹立し、本拠地最終戦の対オクラホマシティ・サンダーに勝利。今季ホーム40勝1敗でフィニッシュしたことを加味すれば、この年の無敵のアリーナはゴールデンステイトのオラクルアリーナ(39勝2敗)ではなくAT&Tセンターということになるだろう。

 

・最高のレギュラーシーズン

さらに強さを増したサンアントニオの音頭を取ったのは今季NBA5年目若干24歳のカワイ・レナード(Kawhi Leonard)で疑いない。スパーズの他チームを寄せ付けない堅城を誇るディフェンスの代名詞ともいえる存在で、相手のオフェンスにプレッシャーをかけられたとしても個々の選手に染み込まれた守備における盤石な意思疎通の構築に欠かせないピースとなった。オフェンスにおいても素晴らしいパワーアップぶりを見せ、新加入のラマーカス・オルドリッジとともに攻撃の基軸となって活躍した。

 

201センチのカワイレナードは72試合で先発し平均33.1分、21.2得点、FG成功率50.6%(7.7-15.1)、3P成功率44.3%(1.8-4.0)、FT成功率87.4%(4.1-4.6)、6.8リバウンド、2.6アシスト、1ブロック、1.8スティール、1.5ターンオーバーを記録した。

 

今季のレナードのオフェンスは彼がスーパースターの階段を急速で駆け上るための強烈なエンジンとなった。FGアテンプト数は自己最多をマークし、その成功率と得点もキャリアハイ。6.3 -> 9.1 -> 9.8 -> 12.8 -> 15.1というシュート試投数の推移を見るだけでレナードがスパーズのオフェンスリーダーとして着実にスポットが当たっていることが分かる。

 

とりわけファンを驚かせているのはもはやシューターともいえるアウトサイドの成功率だ。昨シーズン34.9%だったそれは大幅に向上し44.3%を残している。コーナーでのキャッチアンドスリーに磨きがかかり、華麗なボール回しにピリオドをつける重要な役割をそつなくこなして見せた。オルドリッジとの相性も良く、レナードがオルドリッジからパスを受ける頻度はトニー・パーカーに次ぐセッションとなっているが、その受けたパスから放つスリーポイントの成功率は43.2%と上々だ。

 

昨季キャリアハイをマークしたリバウンド(7.2 -> 6.8)とスティール(2.3 -> 1.8)が落ちたけれども、裏を返せばオルドリッジのジョインによってディフェンスでの負担が減ったともいえよう。

得点(16.5 -> 21.2)とFGアテンプト数(12.8 -> 15.1)が増加したのにもかかわらず、ターンオーバーは去年と同じ1.5本。文句なし。

 

自己最高のPER(チームへの貢献度)を記録したことにも触れるべきだ。レナードは昨季スモールフォワード3位の22.09ポイントだったが、1位のデュラント(27.65)とレブロン(26.01)のグループとの間には溝があった。しかし、年々勢いを増す彼の今季PERは同じく3位となったものの、26.11ポイントをマーク。これはケビン・デュラント(28.25)とレブロン・ジェイムズ(27.64)に次ぐ値であり、4位のポール・ジョージ(20.98)に大きく差をつけ、リーグを代表する一級品のグループのメンバーとなったことを示唆している。

 

おお!(37秒)

 

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・レナードvsグリーン

カワイレナードは2016最優秀守備選手(Defensive Player of the Year)に選ばれた。2年連続の受賞となり、センターではないプレーヤーにおいては1989-90~1990-91シーズンのデニス・ロッドマン以来の出来事に(センターではベン・ウォレスやドワイト・ハワードが過去に連続受賞しています)。投票開示の結果、1位レナード547ポイント、2位ドレイモンド・グリーン412ポイント、3位ハッサン・ホワイトサイド83ポイントとなっていたことが分かった。実質レナードとグリーンの一騎打ちだったわけだが、どうしてブラウン色をした中腰のトロフィーはレナードに贈られたのだろうか。

 

まず初めにレナードとグリーンのディフェンスはタイプが違うことを認識しなくてはいけない。レナードの場合は彼個人のディフェンス力がずば抜けている。それをするのに最適な身体能力、ウイングスパン、フィジカルの強さ…あらゆる両ウイングのプレーをシャットアウトするディフェンス力を有している。一方、グリーンの場合はチーム単位で見る必要がある。スモールラインナップのウォリアーズがなぜこれほどまで大躍進できたのか、それはグリーンがガードからセンターまで全てのマッチアップをカバーできる柔軟かつ器用なディフェンス力を備えているからである。素早い動きやフィジカルが求められる相手でもグリーンは巧みにその能力を発揮し、ウォリアーズの”異様”なシーズンの一翼を担った。

 

次に両者が出場している間のディフェンシブレイティング(100ポゼッション当たりにチームはどのくらい失点しうるかの指標)を見てみよう。72試合で合計2349分プレーしているレナードのディフェンシブレイティングは94.9ポイント、81試合に出場し合計2808分プレーしているグリーンのそれは97.5ポイント。単体で見ればレナードの方が長けているが、長時間にわたって高いディフェンスレベルを維持したのはグリーンだといえる。

 

どちらが選ばれても全くおかしくない場面ではあったが、結局のところチーム全体のディフェンシブレイティングがわずかな差をつける判断基準になったと思う。スパーズのディフェンシブレイティングは30チーム中1位の96.6ポイントを記録し、3位だった昨季の99.6ポイントを下回る堅守を披露。ウォリアーズは昨季1位だった98.2ポイントから4位の100.9ポイントへやや増加した。“最もディフェンシブなチームに最もディフェンシブなプレーヤー”のシナリオを考えれば僅かな差でレナードが受賞したこともうなずけるのではないか。

 

おめでとう!!はにかんでますね!

 

・レナードvsカリー

初オールスターに選ばれた今シーズンのレナードの攻守における活躍は目覚ましいものがある。MVPダービーに参加してほしいところだが、今季レギュラーシーズン圧巻のプレーで終始賑わせたステファン・カリーが大きくリードしているようだ。BASKETBALL-REFERENCE.COMが提供するMVPのオッズによるとカリーは69.6%、レナードは4.7%とのこと。両者のスタッツを比べると、

 

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となっておりステファンカリー優勢で間違いない。レナードがMVPを取るためには相応の得点力とチームの勝ち星、勝率がセットになる必要があるだろう。オフェンスの成長がすごいので来季以降もしかしたら、と期待したいところ。

 

・プレーオフにて

19年連続のプレーオフ進出を果たした強豪スパーズは1回戦で第7シードのメンフィス・グリズリーズと対戦している。ここまで3連勝中であと1勝の大手としているが、ここでもレナードの貢献が目立つ。

 

特に、無敵のホームゲームでの初戦2試合は快勝したものの、メンフィスで行われた3試合目ではグリズリーズと競る場面が続くなど予断を許さない状況だった。そんな緊迫した試合でレナードはボディバランスの効いたタフなジャンプショットやスリーポイントを終盤に成功させた。32得点7リバウンド2アシスト5ブロック4スティール0ターンオーバーという絶巧のパフォーマンスで勝利を引き寄せた。3P6本を含む32得点は自身のポストシーズン最多得点となり、5ブロックと3P5本以上をプレーオフで記録した初めての選手になっている。

 

この3試合で平均21.7得点、FG51.1%(23-45)、3P成功率60%(9-15)、FT成功率90.9%(10-11)、4リバウンド、0.7アシスト、3ブロック、3.3スティール、0.7ターンオーバーというパーフェクトヒューマンぶり。ファウルは2試合目にした3回のみだ。この調子でプレーしていければチームの勝利につながっていくはずだ。アシストが少ない(2.6 -> 0.7)が厳しくマークされれば上がると思うのでそこまでネックではない。

 

スパーズ好調の原因は、レナード、そしてオルドリッジというフレッシュな点取り屋が台頭、加入したことによって、ちょうど1~2年前までパーカー、ティム・ダンカン、マヌ・ジノビリのビッグスリーがチームスコアラーの顔としてコンスタントな活躍を見せていた彼らが点を取ること以外の部分にエネルギーを使えるようになったことが大きい。レナードが2014年のファイナルMVPに選ばれたときも、シーズン全体ではスパーズの文化を築いてきた彼ら3人の影響が大きかった。

 

もし、今季サンアンオニオにチャンピオンロトフィーが飾られるようなことがあれば、長くビッグスリー中心だったスパーズの歴史はガラリと新局面を迎えるだろう。それくらい今シーズンのスパーズにはインパクトがあり、拍車でそのチームを鼓舞し続けるのはレナードに違いない――。

 

お!!!!(36秒)

 

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